雪より白く

「タンチョウの白は雪よりも白い」
そう言った人がいます。

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道央に比べれば積雪の少ない地方とはいえ、厳冬期の鶴居村は一面の銀世界。
陽の光を浴びて輝く雪はそれは美しいものです。
そしてそこに舞い降りたタンチョウはその雪に融け込むことなくその白さを競っています。

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タンチョウの翼の羽は片翼あたり22枚。
一番外側の6枚が初列風切と呼ばれる白い羽。その内側に16枚の黒い次列風切、さらに胴体に一番近い位置にやはり黒い三列風切が10枚あります。
それぞれの風切羽の一段上は大雨覆(おおあまおおい)という白い羽がやはり純白の翼の付け根についていて、大きく翼を広げると黒い次列・三列風切が屏風のように広がってその白を際立たせます。
ちなみにタンチョウの成鳥が翼を広げると両翼の翼の端から端までの長さは230~240cmほどになります。人間の背丈よりも大きいんですよね。

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私も含めてタンチョウに魅せられてしまった人の多くはおそらくこの躍動する翼の白さに心を奪われてしまったのではないでしょうか。

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そして雪の日、あるいは曇った日。
陽の光を受けない雪面はやや沈んだ落ち着いたトーンになりますが、不思議なことにタンチョウの羽の白は精彩を失いません。
こんな日はまさに「雪よりも白く」見えます。

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雪雲が去り、空に青さが戻ると…

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その中を飛ぶタンチョウの「白」はこの瞬間がもっとも引き立ちます。

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私たちの仲間内では「アオテン」と呼ぶ青空飛翔のシーン。
鶴居の冬の青空というのは、時として「世の中にこんな色があったのか」と思わせるほどの息をのむような「青」になることがあります。
藍より青く、雪より白く。
一度でもこの光景を目の当たりにした人は、ほとんどがタンチョウの虜になってしまうようです。
タンチョウに恋してしまった男のいかに多いことか。(^^;

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タンチョウを撮り始めて12年目。
どうやら私もこの「恋」は終生続くことになりそうですね…。

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この記事へのコメント

2017年02月08日 23:23
黒い羽根があるからこそ、白い羽が引き立つんですね。
彼らを愛してやまない人たち。
その恋は一方通行ですね。
2017年02月09日 22:26
猫ねこネコさん
永遠の片思いでしょうね。(^^;
だからこそ、熱が冷めないのかも。
「写真を撮る」のが目的ではなくて、あくまで彼らと接する「手段」なのかもしれない。結果的にシャッターは押しますけれども。
2017年02月11日 23:14
白銀の雪の上にいても、曇りや朝靄のなかでも輝いて見えます 命の輝きですね!
写真でさえため息をつくのですから、実際目の当たりにしたら虜になるでしょう
2017年02月12日 11:14
マーシャの乳母やさん
そうですね。躍動する「白」。
だからこそ輝いて見えるのでしょう。
そしてその白は真冬の今の時期にもっとも輝きを放ちます。給餌場だとかなり間近に見られることもありますが、初めてご覧になって感動のため息ついておられる方も多いですよ。

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