夕空へ

タンチョウは野生の鳥か…?と問われると、そうでもあるし、そうでもない、という曖昧な答えをせざるを得なくなります。春から秋にかけては湿原で自力で採餌しますが、雪で大地が覆われる厳冬期は、ほとんどのタンチョウが鶴居村や阿寒町にある給餌場に集結してそこで餌をもらっています。

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もともとは、昭和20年代に絶滅に瀕し、わずか数十羽にまで減ってしまったタンチョウを地元の方の献身的な冬の給餌活動のおかげで徐々にその数を増やし、今は1,400羽まで数が増えてきました。
最近ではタンチョウができるだけ給餌場にたよらずに生きていけるようにしようという試みがなされていますが、これには環境整備の問題も絡むため一朝一夕に解決できる課題ではなく、まだまだ冬の給餌は続けないとタンチョウたちは生きていけないというのが現状です。

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さて、鶴居村にある二つの大給餌場のうちの一つ、鶴居伊藤タンチョウサンクチュアリ(通称「伊藤サンク」)では12月から3月までの間、午前9時と午後2時の二回、タンチョウたちへの給餌が行われます。
タンチョウたちもよく知っていて、その時間が近づくとこんな感じでソワソワ。
「ゴハンまだ~?」(^^;

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やがて給餌人の方が現れて、餌を撒きます。餌はトウモロコシの粒です。

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やがてタンチョウたちは一心不乱に??お食事。
食べ終わるとお昼寝…はしません。(^^;
満腹になってうれしいのか、あっちこっちではしゃぎはじめます。あちこちで踊り始めたりして。

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さて夕方。
タンチョウたちは三々五々と給餌場を後にしてねぐらである川に帰っていきます。
その帰るルートはいくつかあるのですが、その時の風向きなどによって変わるため一定していません。
私たちは夕空バックに飛んでいくタンチョウのシルエットを狙って撮影ポイントに移動するのですが、ある程度のルートの予測はできても、ちょうど空がきれいに色づく時間に飛んできてくれるかどうかはまったくの「あなたまかせ」いや「鳥まかせ」。こればかりは運に頼るしかありません。

一般的に気温が高く風が穏やかな時は飛び立ちが遅く、風が強かったり寒かったりするとねぐらに帰る時間が早いという傾向はあるのですが、それも絶対じゃない。なによりタンチョウたちの「気分」の問題がありますので。相手は生き物ですからなかなか公式通りには行動してくれません。

まだ空が青く、太陽が中天にある時間に帰って行ってしまう時もありますし、

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すっかり空の色が消えてあたりが暗くなったころに大集団で帰っていくこともあります。
今回、この「夕空飛翔」だけはきれいな茜色の空を行くタンチョウたちの写真は満足のいくカットを撮ることはできませんでした。まあ、これは仕方ないですね。

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もうちょっと太陽が沈んだ後に飛んできてくれればきれいな色がついたのですが…。

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寒い日が続いたせいか、まだ明るいうちに帰ってしまう群れが多かったですね。
今日は比較的いい時間に飛んできてくれましたが、やっぱりゴールデンタイムは外されてました。(^^;

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まあ、それでもこうやってうまくいかないことが多いから楽しい、という面もあります。
いつもいつも理想のカットが撮れていたら飽きちゃいますよね。(^^;

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いよいよ明日は最終日。
午前中だけ撮影して夕方の飛行機で帰ります。
東京は雪だとか…飛行機は飛ぶでしょうけど、羽田から自宅までの帰路がちょっと心配。(^^;

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この記事へのコメント

2018年02月01日 21:50
こんばんは。
タンチョウの足の動きってバレリーナのようですね。餌をもらうときは、子どものようで。
タンチョウたちが自力で生きていけるのが理想かもしれませんが、人と近づきすぎない、いい関係でつながっていてほしいな、とも思います。
2018年02月03日 13:45
タンチョウの脚、膝が人間とは逆の方向に曲がるように見えますが、あそこは膝ではなくて「かかと」なんですよね。膝は胴体との付け根近くにあります。バレリーナのような優雅な動きに見えるのはそれも一因です。
タンチョウが自力で生きられるようにという試み、確かに長い目で見れば必要だと思いますが、一方でそれはあくまで「人間目線」での考え方であることも事実。難しい問題ですね。

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