雨の日 猫の宿

佐柳島で過ごしたのは4日間。
やはりこの島は私にとって特別なのでいつも瀬戸内に来るとできるだけ多くの日程を割きたくなります。最低でも1泊、できれば2泊以上。今回は島内に2泊、丸亀に1泊。
23日は晴れ、24日は雨、25日は曇りのち晴れ、26日は晴れ時々曇り。
そんなお天気でした。

お天気がまずまずだった3日間については次回の記事で写真を載せることにして、今回は雨だった24日の様子を書きましょうか。
この日は、台風20号が変じた温帯低気圧が東に去った後にいきなり九州の南にボコッと発生した小さな低気圧がゆっくりと四国の南を進んだ影響を受けて西日本はどこもぐずついたお天気になりました。本来雨の少ない瀬戸内地方も朝から小雨がポツリポツリ。もっとも四国山地の南の高知の方はかなり強い雨になっていたそうですが。

こんな雨の日。猫たちの写真を撮ろうにもほとんど物陰に隠れてしまって顔も見ることができない…と普通は考えてしまいがちですが、ここ佐柳島に関してはそうでもありません。強い雨か風が吹いているのでもなければ、猫たちはちゃんと姿を見せてくれます。傘をさしながらカメラを持って歩くのが億劫でなければ、ですけどね。

neko20191024024sanagi.JPG

木の根元、家々の庇の下、あるいは神社やお寺。
そんなところに猫たちはひょっこり顔を出してくれます。雨の日には雨の日なりの彼らの表情が見られる。
私の写真家としての「本業」はタンチョウをメインにしたネイチャーフォトだけど、強風と強い雨雪以外の全天候が撮影フィールドだというのが私流の考え方。曇りの日、雨の日、霧の日。あるいは雪の日。それぞれ表情が違う。雨を「悪い天気」と言ってしまってはいけません。そんな日でないと撮れない写真もあるんだから。猫写真も同じだと思う。

neko20191024023sanagi.JPG

意外に彼らはそこそこの雨ならけっこう濡れながら歩き回っていますよ。このあたりが町猫と島猫の違いかもしれないですね。島猫はたくましい!
もっともこれは春から秋口にかけての話で、気温が下がる秋から早春にかけてはさすがに雨の中を歩くことは少なくなりますが。ただ瀬戸内は冬場はほとんど雨が降らないんですよね。
私の足音を聞きつけて、ひょっこり石垣の脇から顔を出してくる子もいます。肉球が少々濡れても気にならないみたい。

neko20191024021sanagi.JPG

草の間から「ニャ~」と愛想鳴きしながら出てくる子。

neko20191024044sanagi.JPG

これはひょっとすると、島独得の猫たちの人懐っこさも影響しているかもしれないですね。普通の町なら人間に対する強い警戒心があるところに悪天候となればそそくさと隠れて天候回復を待つでしょうから。

雨宿りの場所を見つけるのも上手です。
こんな場所や…

neko20191024037sanagi.JPG

家々の軒間の庇の下。

neko20191024033sanagi.JPG

お寺の本堂の回廊。

neko20191024027sanagi.JPG

そして神社の本殿。

neko20191024060sanagi.JPG

おやおや、キミは私が置いた傘の中?(^^;

neko20191024028sanagi.JPG

歩いている私をみつけてちゃっかり傘の下に入り込んでくる子もいたり。(^^;

neko20191024045sanagi.JPG

神社の境内というのは周りに松の木が植えられていることが多く、風さえ吹いていなければ意外にその下で雨宿りをすることができるようです。
後ろ足を前に出してのんびりと毛づくろいしている親猫と寄り添う仔猫。

neko20191024015sanagi.JPG

八幡神社の本殿ではお賽銭箱の上に足をかけて大きく背伸び。
バチが当たるよ!と人間相手なら言うところでしょうけど、たぶん神様も笑って見ているでしょうね。佐柳の八幡様は猫好きのはずだから。(^^;

neko20191024065sanagi.JPG

こんな写真は雨の日でないと撮れないですね。普段は猫たちがここに上がることはあまりないから。

お昼近くになって風が出始め雨も強まってきました。さすがにそうなってはちょっと外での撮影は厳しいのでいったん宿に戻ります。窓から猫たちが「濡れたかニャ?」と心配そうな顔で。

neko20191024038sanagi.JPG

例によってお宿はネコノシマホステル。
かつての小学校校舎をそのまま利用したお宿です。
今回泊ったのは図工室。

neko20191024123sanagi.JPG

部屋の隅の戸棚にはこんなものが。

neko20191024041sanagi.JPG

壁にかかった黒板には、これまでここに泊まった人たちがさまざまなメッセージを残していました。
(この写真は翌朝に撮ったものです)

neko20191024039sanagi.JPG

neko20191024040sanagi.JPG

シャワー室とトイレは別棟で男女共用、室内にはテレビはありません。空調は完備してます。
都会生活をひきずって旅をする人にはちょっと向かないだろうけど、私は旅先でこういう場所が欲しかった。21:00までは同宿の人たちと職員室(食堂兼談話室)でよもやま話。その後は静かに部屋で星を眺めるもよし、持って来た本を読むもよし、昔ながらの天井をみつめて思いにふけるもよし…日常生活で忘れていた「静かな時間」というものを取り戻すことができます。ちなみにWifiは使えますが、通信速度はちょっと遅いです。

「非日常」を求めて旅に出るのですから、都会の「日常」を引きずってしまったらあまり意味がないんじゃないかな、というのが私の考え方。むしろ不便さを楽しむくらいでちょうどいいのじゃないかな?「不便」たってタカがしれた不便だし。

食堂兼談話室の旧職員室。昼間の間はカフェとして営業してます。

neko20191024201sanagi.jpg

昼食を終えて窓の外を見たら、雨脚はさほどでもないんですが風がかなり強くなってきた様子。
さすがにこれでは外での撮影はちょっと無理。
このお宿の中でのんびり撮影しましょう。
いるんですよ、このお宿に棲みついている猫たちも。

neko20191025101sanagi.JPG

neko20191025102sanagi.JPG

neko20191025105sanagi.JPG

neko20191024126sanagi.JPG

しばらくして、宿の管理人であるご夫妻のご好意で、音楽室に入れてもらいました。
ここは集会やイベントなどがあるときに使用されることがあるとのことですが、普段はここに暮らす猫たちのねぐらになっているお部屋です。中にいるのは10匹ほどの猫たち。外にいる子とは別でみんな兄弟姉妹です。先日避妊手術を終わったばかりの子も。お天気のいい日は日中は外に出してあげるんだそうですが、今日はこんなお天気なので一日中この部屋の中。

neko20191024088sanagi.JPG

実は私の部屋である図工室はこの音楽室と壁一枚だけを隔てたお隣り。
ゆうべは夜半まで猫たちの鳴き声やはしゃぎ回る足音が聞こえていましたよ。

neko20191024076sanagi.JPG

み~んな並んで私の顏見てたりして。(^^;

neko20191024074sanagi.JPG

音楽室だけに広いですね。猫たちにとってはかっこうの遊び場。

neko20191024084sanagi.JPG

何やらヒソヒソ話してたり。

そうかと思えば「遊んで!」という顔して足元にくる子も。

neko20191024077sanagi.JPG

部屋の隅っこにある戸棚には懐かしい楽器群。

neko20191024089sanagi.JPG

ギター、大太鼓、木琴。タンバリンも見えますね。

neko20191024098sanagi.JPG

「ピアニカもあるニャよ♪」

neko20191024079sanagi.JPG

もちろん、ピアノもあります!

neko20191024102sanagi.JPG

小学生の頃、音楽室って一種特殊な空間でしたよね。
なんだかこの中に入ると普段フザケて怒られているヤツでも不思議に神妙になってしまう、そんな場所でした。
音楽の先生ってたいてい女性で、それも若い人が多かったから男子生徒の憧れだったりしてね。(^^;

部屋の一隅にはこんな寝床がいくつも。

neko20191024095sanagi.JPG

ちなみに猫トイレも全部で8つおいてありました。

neko20191023122sanagi.JPG

相変わらず雨は降っています。窓の外に見える海も鉛色。向こうの島も霞み気味。

neko20191024093sanagi.JPG

1時間ほど音楽室で猫と遊ばせてもらって、管理人ご夫妻にお礼を言って外へ。
午後3時を過ぎると雨風ともにさらに強くなってきたので、あとはこの宿の中でのんびりします。
時折やってくる猫たちと語らいながら。

neko20191024042sanagi.JPG

今夜の夕食の献立。
タコのお刺身、タコ飯。佐柳島は今でこそ漁師さんの数は減りましたがタコ漁が盛んな島。ここに来たらこれをいただかないと!

neko20191023212sanagi2.jpg

ちなみに、ちょっとかげになっていますけど箸置きも猫なんですよ。(^^;

明日は朝には雨が止み、昼前には晴れてくるとの予報。
今夜は早めに寝ましょうか。隣の部屋の猫の声を子守唄にして。

neko20191023096sanagi.JPG







ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 67

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い 面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい

この記事へのコメント

2019年11月04日 17:20
こんばんはo(*^▽^*)o~♪
雨の日ならではの写真の数々ありがとうございます。
みんなホント嫌気ですね。
冷たい雨だろうにそれを感じさせません。
それぞれ雨宿りの場所を見つけて楽しそうな姿を見ると
なんかホッとしてしまいます。
傘に潜り込んでこっちを見ている猫ちゃん可愛いです。
こういうホテルでのんびりするのは
いいことだと思うんですよね~
今までのヤだったこととかぱーっと忘れて
心機一転するにはいいところだと思います。
猫にも癒やされますしd(^-^)ネ
夕食は取れたてなんでしょうね~
タコ柔らかかったでしょ。
2019年11月04日 18:15
こんにちは、草凪みかんさん\^^/。
外ニャン達、少しぐらいの雨なら平気に
ねこウオークしていますね(^_^)v。
相合い傘に、見上げる目、と~ても可愛い
です。
島ニャンチュ達、それぞれたくまし~い
です。
2019年11月04日 19:52
こんばんは。
前回の理科室は、ちょっとドキドキしますけど、
今回は安心の図工室ですか。
ここ本当に良いですね~
旅行できる身分なら、真っ先にここに行きたいです。
雨には雨のいい写真がありますよね。
猫たちも、晴れの時には教えてくれない
雨宿りの場所なんてのも雨ならではですもんね。
しかし、傘に入ってくるちゃっかりさんも
いたんですね。
2019年11月04日 20:41
雨の日も散歩に行く うちのはなですが 帰ってきてもあまり濡れていないことが多いです。
上手に木陰や軒先を歩いているんでしょうね。

楽器と猫ってとても絵になりますね。
モノトーンの世界の中に居る猫っていっそう神秘的です。
2019年11月04日 23:31
雨の日も猫チャン達が居ればいいですね~!
学校に泊まるんですか~~??学校の怪談・・・なんちゃって!寝れないかも~~!!って!隣の教室に猫たちが居れば!怖くないですね!!
窓の外の海もいいですね~~!!
お食事も!美味しそう~~!!
2019年11月05日 07:57
おはようございます
雨の日でも
それなりに居心地
良い場所見つけるもん
ですねー^^
ネコの声を子守唄にですか^^
2019年11月05日 20:55
みるくっちさん
旅は日常からの一時逃避。言葉は悪いけど。
頭の中をカラッポにする時もほしいです。
なまじテレビなんか見てると日常に引き戻されるかも。(^^;
タコのお刺身美味しかったですよ~♪
地元にいるとなかなか食べられないですよね。
かつて漁が盛んだったころの島の様子に思いを馳せて味わいました。

おーちゃんさん
本来猫は水が苦手ですから雨の中っていうのはよほどの必要がなければ出歩かないものですが、島猫たちは平気ですね。人の姿を見ると雨宿り場所から出てくる子もいます。都会とは真逆かもしれません。

TAMOさん
資料室、理科室。図工室。
これでこの宿の個室は全部宿泊したことになります。
これ以外に相部屋となる男女共用ドミトリーというのがあって、昔のユースホステルをイメージしてもらえばいいかな。そちらのほうが宿泊料金も安いんですよ。ただ私の場合は機材などで荷物が多いのと、時々写真の編集作業もしたいというのがあって個室を選んでます。
雨宿りする猫たちの姿というのもいい題材ですね。
片手で傘持って片手でカメラというのがちょっとしんどいけど。

コマダムさん
はなちゃんも雨の中出歩くんですね。
意外と濡れないんだ~。
そういえばモカちゃんがよく雨の中出歩いて広場に帰ってくる時があるけど、思ったほどあまり背中濡れてないんで不思議に思ったことがあります。
どういう道をどう通ればいいのかよくわかっているんだろうな~。

サバさん
猫好きの人は全然怖くないけど、猫恐怖症の人が泊まったら夜中にバタバタと足音、そして猫の鳴き声とくればヘタなお化け屋敷よりも怖いかも。(^^;
でも夜通し鳴いてるかと思ったら10時半くらいを過ぎるとパタッと静かになりました。
猫だってちゃんと夜は寝るんですよね。

すーちんさん
それぞれの猫たちは定番の雨宿り場所を持っているようですね。
神社やお寺を縄張りにしている猫たちは得かな。
空き家もけっこう多いんで逃げ込む場所はたくさんあるようです。
猫の声の子守歌、心地よいですよ~♪
2019年11月07日 01:10
先代猫はちょっとでも濡れるのを嫌がりましたが、マーシャは水たまりぐらいは平気です
半年ほど外猫だったからでしょうね
でもさすがに雨や雪の日は出たがりませんが 笑
お寺や神社に猫がいる風景も最近は見なくなりました
こういうのも懐かしい風景になってしまうんですね〜
2019年11月07日 12:00
雨でもニャンズは元気ですね
雨の中の色んな姿の写真、見飽きません
猫と同宿?出来るなんて最高
夜中は、ニャンズが夜警してくれてる? (^o^)
一日中猫達と過ごせる島、心も体も癒されますね
2019年11月07日 21:43
マーシャの乳母やさん
おや、姫は水たまり平気ですか。
猫って肉球を濡らすのを嫌がるといいますけど、外猫はそんなこと言っていたら生活できませんからある程度の耐性があるんでしょうね~。
お寺といえば猫、というのは定番だったんですが、確かに最近は以前に比べて少なくなりました。
慈悲深いお坊さんが守ってくれるんですけどね。

T&Mさん
同じ部屋に泊まることはできないですけど、すぐ隣の部屋や廊下から猫の鳴き声が聞こえるというのはいいですね。そうそう、夜間ガードマンしてくれているのかな?
佐柳島はイノシシが多くて、このホステル近辺にも出没するんですよね。