怪獣大戦争

三が日も終わって、お正月モードから通常モードへ。
今日は一日が長かったという方多いでしょうね。
私は今年からソレだけはなくなりました。(^^;

4日の日から病院へ面会に。で、今日も。
母親ですがリハビリがだいぶ進んできて、歩行器使いながらですが院内の廊下を歩けるようになりました。今日はコルセットをつけたままのシャワー。これは私もコルセット着脱介助の練習を兼ねてお手伝い。だいたいコツはつかみました。
来週くらいには今後の見通しが先生から示されると思います。

さて正月三が日は家でのんびりしたんですがTV見ててもバラエティばかりで飽きるので(箱根駅伝はしっかり見ましたけど)、時々古いビデオなんかを引っ張りだして視てました。
また東宝特撮などを。
子供の頃に帰って?怪獣映画。(^^;

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この「怪獣大戦争」という映画、私が小学校1年の時(1965年)に公開された映画で、さすがに劇場では見てません。
確かテレビで放映されたのを見たのが最初だったかな。

東宝のゴジラ映画ってもともとは「反原水爆」という重いテーマを背負ったシリアスな作品で本来は「大人向け」の映画だったんですが、徐々に登場怪獣が増えるにしたがってその元々のテーマ性が薄れていき、怪獣同士の「対決もの」がメインになっていくとテーマ性よりも娯楽性を追求するようになっていったんですよね。
ま、そのほうが興行成績が上がったからでしょうねぇ。テーマ性よりも収入、ということで。

ゴジラ自体の性格も「キングコング対ゴジラ」「モスラ対ゴジラ」あたりまでは完全な悪役、というよりも原水爆という人類が犯した最大の過ちの化身として描かれていたものが次第次第に「人類の味方」にシフトしていきます。その過渡期にあったのがこの「怪獣大戦争」という映画。

ただ、この映画はすごく特徴的なんですよね。
それまでのゴジラ映画は対決モノであってもストーリー自体は非常にシリアスで緊迫感と恐怖感がタップリの映画であったんですが、この「怪獣大戦争」はガラッと雰囲気が変わってしまっています。
一言でいえば、緊張感まるでなし。怪獣を使った漫才映画というべきか。
いやはっきり言って「オバカ映画」ですね。(^^;

ストーリーは…
ある日、木星に新たな衛星が発見されて「X星」と名付けられる。安直なネーミングだなぁ~。
で、そのX星からある種の電波が発信されていることがわかり、そこには宇宙人が存在するのでは?という疑念のもと、調査のため富士(宝田明)とグレン(ニック・アダムス)の2名が日米合同チームを組んでロケットでX星に向かう。

X星に着陸した二人はX星の地下に誘導され、X星人と出会う。
彼らは二人に「我々は怪物0のおかげでこうやって地下に隠れて住まねばならないのだ」と言い、やがて地上を破壊にやってきた「怪物0」を映像で見せると、それは…。

「キングギドラ!」
「そうです…あなた方はあらゆる物質に固有名詞をつけていますが、我々は全てナンバーで呼ぶことにしています」

そしてX星人からある依頼をされる。
「怪物0を撃退するため、怪物01ならびに怪物02、つまりゴジラとラドンをお借りしたい」
つまり地球上でゴジラとラドンを捕獲する許可をほしいというのだ。その代償としてX星人は地球上では完全治癒が不可能とされている(1965年当時の話ですが)癌の特効薬の製造データを提供するという。

やがて地球に戻った富士・グレンの後を追うように地球に飛来したX星人は電磁波を使ってゴジラとラドンを捕獲、X星に移送し、富士とグレンを再度「国賓」として招待し、彼らの目の前でゴジラ・ラドンをキングギドラと対決させて見事キングギドラの撃退に成功する。
その返礼として癌特効薬の製造データをテープにしたものを受け取って富士とグレンは再び地球に帰還する。
(なんでそんなデータを音声テープにするのか?とその時点でヘンだと思わないですかねぇ~?)

で、地球に戻り科学者たちの前でそのテープを再生すると…
『私はX星の統制官である…ただいまより地球全員に私の命令を伝える』
「命令だって!?」
ざわつく科学者、政治家。
『今後、地球はX星の支配下に移り植民地星となる。もしこの命令に従わないときは我々は地球人類を宇宙から抹殺する!』

キングギドラがアメリカに現れて暴れはじめた。
実はキングギドラは元々X星人が電磁波によってコントロールしていたのだった。(つまり、X星でのゴジラ・ラドンとの対決は八百長だったんですね)
ゴジラもラドンもすでに電磁波による脳波コントロールを受けており、これら三怪獣によって地球は制圧されるというのであった。
X星人は怪獣に指令を送る時間を24時間猶予すると言い、その間に降伏するように迫る。
地球側はX星人とゴジラ・ラドンの間の電磁波をなんとか妨害することで二匹の怪獣を取り返そうと必死に研究を進めるがタイムリミットは刻々と迫る…。

…というお話。(^^;
ざっと見るとそれなりにシリアスなストーリーに見えますが、実はこれ、全編オバカな描写に満ちていまして、まったく緊迫感・恐怖感を感じません。それどころか、笑ってしまう場面が多々存在します。

まずはX星でのゴジラ・ラドンとキングギドラの対決シーン。ま、八百長?なんでキングギドラがわざと負けて逃げ去るんですが、勝ち誇ったゴジラがなんと「シェー!」をしちゃうんです。(^^;
そう、この当時「おそ松くん」がTVで放送されていたんですよね。
下の「予告編」でもちらっとその「ゴジラのシェー」のシーンが見られます。


ちなみにここにテロップで出てる「キングギドラ対ゴジラ」という表題は本公開の時はなくなっていて、ただの「怪獣大戦争」という表題になってます。

このゴジラの「シェー!」は純粋なゴジラ信者?からは大変評判が悪く「ゴジラに対する冒涜だ!」とまで言った方もおられるそうで。(^^;
もともとシリアスなキャラだったゴジラがこのときばかりは完全にギャグキャラになっちゃってるんですよね。

それとX星人の描写。
行動の全ては原子計算機によって決定される。結婚すらも計算機が命じた相手としかできない、という彼らですが、その割にはやることがなんともオマヌケ。
まあ、あれだけ圧倒的な科学力を持っていながら怪獣を使うというのはたぶん自分たちの人口が極端に少なくて戦力にならないからということだろうけど、アメリカに配置しておいたキングギドラを「集中攻撃」と称してわざわざ地球上でひとつしかない(それもできたての)新兵器が待ち構える日本に誘導しちゃいます。オバカですね~。
彼らの原子計算機ってその程度なんですね。(^^;

それと、「我々は怪獣を電磁波でコントロールしている」なんてわざわざご丁寧に説明して、相手に対抗手段を取らせてしまう。バカじゃん?(^^;

で、彼らの弱点はある種の「音」に弱いこと。弱いなんてものじゃなくてその音を聞いただけで悶絶して最後には死んでしまう。
X星人の「地球基地」である目倉島という小島に監禁されていたある発明家の青年(富士の妹の恋人)はたまたま持っていた自分が発明した小型警報器(レディ・ガード~今で言う防犯ブザー)を鳴らしたら牢屋の看守が悶絶して気絶したために同じく囚われていたグレンともに脱走できた。
その時のX星人の仕草がまた笑える。
「やめてくれぇ~~~!!」
と言いながら舌をピロピロ出して。これがギャグでなくて何?(^^;

脱走してきた二人から話を聞いてそのことを知った地球側は、この音を電波に乗せて拡散放射して円盤に浴びせるという作戦に出る。
とある放送局(たぶんNHKなんだろうな)のアナウンサーが臨時ニュースでこう告げる。
「緊急放送を行います。これから皆様の受信機に不協和音が流れますが故障ではこざいません。また、どうかスイッチをお切りにならず、ボリュームを最大にして鳴らしていただきたいのです。お願い致します」
日本全国からこの不協和音が流れ、さら自衛隊も12連巨大スピーカーを載せた車両が進撃してきて円盤に直接この音を浴びせる。

たちまち苦悶するX星人、円盤のコントロールもままならなくなって、円盤はフラフラしながら逃走を始める。
この機に乗じてX星人からの怪獣操縦電磁波を遮断する「Aサイクル光線車」が登場、ゴジラ・ラドンにAサイクル光線を浴びせ、X星人の電磁波は遮断されてゴジラとラドンはぶっ倒れます。
このとき、ゴジラは「シェー」しながらぶっ倒れるんですよね。(^^;

片やX星人。
円盤の中はもう頭を抱えて苦悶するヤツばかり。統制官も例外ではない。
「計算の修正はどうした!地球基地!地球基地っ!」
応答する地球基地からは悲鳴が。
『ダメです!殺人音波が、殺人音波が!…やめてくれぇぇ~~!』
「統制官、怪獣コントロールの電磁波装置が破壊されました!」
「なにっ!」
焦る統制官。

目倉島の地球基地も同様に全員舌をピロピロ出して…
「助けてくれぇ~~!」
そこに自衛隊の攻撃が加えられ、基地の建物は破壊されていく。
「統制官、地球基地は…地球基地はもうダメです~!救助を、救助をお願いします!」
なんとも情けない声で。(^^;
統制官、それでも必死に叱咤。
「ばかっ!我々が負けるはずがない!地球に負けるはずがない!今に計算通りになるっ!」

やがて統制官の乗った円盤が火を噴き始める。
X星人だけじゃなくて円盤自体もこの音ダメなんですかね?(^^;
やがて統制官が最後の負け惜しみ。
「地球基地…我々は脱出する!我々は未来に向かって脱出する!まだ見ぬ未来に向かってな…」
次の瞬間、円盤は次々に自爆。
地球基地も自爆。
かくしてX星人は全滅。

そして電磁波コントロールを離れたゴジラとラドンが気絶状態から目覚めて、自らの本能に従ってキングギドラを攻撃。最後はラドンがゴジラをブラさげてキングギドラに体当たりして三匹もつれあって海に落下。やがてキングギドラが海から出て逃げるように飛び去っていきます。
「ゴジラとラドンは死んだのかしら?」
「いや、死にはしないよ」
そこでエンドマーク。

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まあ、この映画は怪獣同士の対決よりも地球人とX星人とのやりとり、それに何よりX星人のオバカさを楽しむ映画ですね。ほんとに全編笑えますから。ここまで間抜けな侵略者って見たことない、と言いたくなるほど。(^^;
東宝もあえてそれを知ったうえで「娯楽作品」として作ったんでしょうね。
ほんとにヘタな漫才見るよりも笑えますからぜひ一度ご鑑賞を。(^^;
「怪獣映画」というよりも「SF的ギャグ映画」と言ったほうがいいかも。

ちなみにこのX星人の統制官を「怪演」していたのは土屋義男という人で、けっこうこういう役好きだったんだそうです。劇中の「宇宙語」も彼が考えたんだそうな。
統制官がしゃべるとき、いちいち手話のようなジェスチャーを入れることがあるんですが、これがまた笑えます。
「宇宙」「平和の」「ために」てな感じで。

そうそう、「怪獣大戦争」といえば忘れちゃいけないのは…
最後の地球軍総攻撃のバックに延々と流れるこの「怪獣大戦争マーチ」ですね。
この曲、知らない人いないはず。


これ、東宝の特撮マーチ(伊福部マーチ)の中でもたぶん一番人気の曲なんじゃないでしょうか。
実は私の携帯の着信音もこれだったりして。(^^;

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