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<<   作成日時 : 2018/01/31 19:46   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 14 / トラックバック 0 / コメント 3

朝6時半、雪裡川にかかる橋の上。
たくさんの人が防寒装備にガッチリ身を固め、三脚を立て超望遠レンズをつけて朝日が昇るのを今か今かと待ちわびています。
周囲から聞こえてくるのは英語、フランス語、中国語、韓国語…もちろん日本語も。

昨日の朝は今年一番の冷え込みでした。
さっきホテルを出るときに見た玄関の寒暖計はー20℃ちょうどでした。あそこよりもここのほうが気温は低いはずだし、日の出の時間が一番気温が低い時間。カメラバックにぶら下げてあるジッポゲージ(携帯寒暖計)を見るとー25℃を示しています。分厚い防寒着を着込み、お腹にカイロを入れているから体はさほどでもないけど、手袋の上から寒気がしみ込んできてなかなか手が思うように動かない。ポケットに入れたカイロを時々触りながらのカメラ操作。これを怠ると凍傷になりかねません。

すでに明るくなっている川の下流を見れば激しい蒸気が立ち上り、川面を白いヴェールで覆っています。
その中にぼうっと浮かび上がるシルエットはタンチョウです。

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夏場湿原で暮らすタンチョウたちは冬になり雪が降って湿原で餌が獲れなくなると人里にやってきます。昼間は鶴居村に二か所ある給餌場で過ごしますが、夜はこの川にねぐらを取ります。

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「寒いのになんで水の中で寝るの?」と思われる方もおられるでしょうが、冬場、−10℃を下回ることが常である道東では、夜は、いや昼間でも外気温よりも水温のほうが高いのです。ですからタンチョウにとってはぬるま湯に浸かっているようなもので、さらにキツネなどの外敵から身を守ることができるこの川は絶好のねぐらになるのです。

そして、朝になればぐっと気温が下がる道東。特に前夜よく晴れて放射冷却が起こったときの朝は温かい川の水と冷たい外気の温度差が激しい川霧とを生み出します。その中に見えかくれするタンチョウの姿を見ることができるのがこの「音羽橋」です。
両岸の木々にはびっしりと霧氷がつき、まるで桜が満開になったよう。

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こうした光景が見られるのはおそらく世界中でここだけ。
ですから真冬のこの時期になると日本中、いや世界中から自然愛好家やネイチャーカメラマンがここにやってきます。晴れた日は毎朝橋の上は満員御礼。

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やがて朝日が昇ると川霧(「けあらし」といいます)が」白く光りだし、光の海の中にたたずむようなタンチョウの姿が…。もっとも冬場は常にこうなるというわけではなく、最低でも-15℃を下回る気温と前夜の晴天、さらには風がないことが条件となります。当然、酷寒に耐える覚悟も必要です。それでも、この一瞬を見たいがために多くの人がこの時期に長期休暇をとって鶴居村を訪れます。ですからホテルに入るといつも同じ顔ぶれが。(^^;

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日の出から約1時間、太陽が高くなるとこの大自然のショーは静かに幕を下ろします。
誰も彼も満足の表情を浮かべて三脚をたたみます。
さまざまな国の言葉で「最高!」と叫んで親指を立てて。

さあ、ホテルに戻れば温かい朝食が待っています。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
ため息の出るような、夢幻の世界ですね。世界中から人が集まるのも納得です。外国の方、どこで情報を入手されるのかしら。ネットかな。
いろんな条件が重なって、ようやく目にすることのできる自然の最高の時、満喫されて良かったですね。こちらも、写真で見ることができて、幸せです。
毎日ばらいろ
2018/01/31 21:47
実際に見るととても素晴らしい光景なのでしょうけど、その気温には耐えられそうにありません。
ブログで拝見させて頂けるのはとてもありがたいことです。
Myu&Reon
2018/01/31 22:09
毎日ばらいろさん
鶴居村に来る外人さんは(日本人もそうですが)ほとんどが常連さんで、毎年同じ日程でやってくる方がほとんど。初めての方もおられますが、ネットよりも仲間同士の直の口コミのほうが多いようですね。
もちろんネットで検索すれば簡単にわかります。あまりにも有名なんで…。

Myu&Reonさん
そうおっしゃる方、多いです。
でも一度体験してしまうと病みつきになってしまう方が多いようで。私もそうですが。(^^;
ちなみに撮影者の平均年齢は高いです。これはネイチャー系全般に言えることですが、60歳前の私なぞ若輩の部類に入ります。70代の方が多いですね。もちろん大きな三脚と機材を抱えて。皆さん体力あります。(^^;
草凪みかん
2018/02/01 18:11

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